保険の補綴物と保険外(自費)の補綴物は何が違うの?とよく聞かれます。
一番の違いは材質。約37度で湿度100%、冷たい熱い、何度も噛むという物理的に厳しく、食品中のあらゆる性質のものにさらされるという化学的にも厳しい環境の中で、吸水や変色したりせず安定した性質を保てることが特徴です。
保険診療で使用される12%金銀パラジウム合金や、硬質レジンとの違いです。
しかし、保険外のものだから一生保てる、なんてことはありません。人間の作るものである上に、上記のようにお口の中は材料にとって非常に苛酷な環境です。どんな方法で治療しても限界はあります。
特に前歯部においては、健康保険の冠と保険外治療の冠とでは、出来上がりに明らかな差があります。
保険診療の“硬質レジン前装冠”と保険外診療の“セラミック”を用いた冠とでは、見た目に雲泥の差があります。
健康保険の冠は数年で黄ばんだりする変色が起こり、経年的な磨耗(磨り減ること)により、下地の金属が露出することもありますが、保険外治療のセラミック修復は、経年変化もなく非常に安定した性質を持っているため、生体にとても良いと考えられます。
オールセラミックの場合は、金属を使わずに治療するため、天然の歯と同様の透明感の再現に優れています。